嫌オタク流

嫌オタク流 中原 昌也(著) - 太田 | 版元ドットコム
なんかこんな本が出るらしい…が、ググってもはてなdを見てみても(某マンガの便乗みたいなタイトルだけど)それなりに過激なタイトルとテーマのワリに反応は薄めな感じ(おまけにまだAmazonにも来てない)。現時点では「あまりにもあまりにもなタイトルとテーマに対する拒絶反応」と「とりあえず(本が出るまで)静観」という反応がちらほらあるくらい。
鼎談になってるらしく中原昌也暴力温泉芸者の中の人)が関わってたり他の人も妙に豪華そうだったり気になるところはあるけれど…

でもとりあえずちょっと突っ込んでおこうかと。

本書を、「オタクこそが優生種族である」「市場原理によってオタクはオタク以外のものを淘汰した、我々の勝利だ!」と無邪気に信じている人々へ捧げる―――。

うぅん、それはオタクはオタクでもものすごく狭義のオタクのような気がするんですが。一部の人メソッドではないけれど、そんなオタクは2chの一番煮詰まった界隈にしかいなさそうな、あるいはそんなところにもいなさそうな…
というか、それはいわゆるマスコミが取り上げたがるタイプの「一部のオタク」でないと当てはまりそうにない議論のような悪寒がする。自分としては「オタク」って、「萌え」に強い関心を示す層だけでなくもっともっと裾野の広いもののような印象がある。

それはともかく、とりあえずオタク(のある一面、あるいは狭義のオタク)に対する現状認識にはある程度役立ちそうな雰囲気。といっても漏れは広義のオタクには入りそうだけど狭義のオタクにはなれなかった(そしてオタク界隈の言説にも詳しくない)半端オタクだからそう感じるのかもしれないけど。


(追記)と書いてみたけれど、全身脱毛⇒大阪で1番安い (^^)凸 梅田vs心斎橋 - ブラちゃんの脱毛バトルによると…

非オタクである中原昌也氏と高橋ヨシキ氏が、
オタク・サイドをレペゼンする論客として、
海猫沢めろん先生と更科修一郎氏を招き(なぜこの2人?)、
だるそうに・うざそうに・どうでもよさそうに、
しかし徹底して話し合うわけですが、
本当にどうしようもない話ばかりです。
途方もなくひどいです。
底なしに末期症状です。
そしてその“ひどさ”を直視することが、
つまりこの本を読むことなのだと思います。

「もう考えても無駄=どうでもいい」という結論のために、
少なくとも幾つもの“考える”プロセスがこの本には存在しているのです。
そういう誠実さのある本です。
つーか、そいういう誠実さしかない本です!
(それさえあれば充分だと思います)
よりにもよってこんな場所(「嫌オタク流」)でオタクをレペゼンする羽目になった、
しかしそれに臆さず真っ向から取り組んだオタク側のお2人の勇気に賛辞を。
特にめろん先生は見事に務めを果たしていて、
鼎談中、中原氏に「気の毒な奴」と哀れまれたりしてます。
いや、ほんとこれ、すっごい面白いです。

いや、なんかこれは凄い本らしいぞ!

ちなみにオタクを迎え撃つ側はこんなのに関わってる。
http://www.tanomi.com/romero/(の音声解説)
そしてうちひとりはここの人らしい。
INFERNOPRISON.COM IS CLOSED


…もうこれは「嫌オタク流」なんてナメたタイトルじゃなくてOTAKU vs.LIVINGDEAD〜萌えヲタとボンクラの血みどろ最終戦争」なんてタイトルの方が良かったんじゃ。

(追記)あっもうキーワード化されてる!