「待ち組」など存在しない。なぜなら負け組も待ち組も「待っている」からだ

http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20060204i115.htm

 「待ち組」は、フリーターやニートなど「挑戦しないで様子をうかがう人」を意味する造語。猪口氏は1月31日の記者会見で、「『負け組』は立派だ。その人たちは戦ったのだから。本当に反省すべきは『待ち組』だ」と述べて、フリーターらの奮起を促した。

 小泉首相も2日の内閣メールマガジンの中で「待ち組」の存在を指摘し、「そういう人々も持てる力を存分に発揮し、創意工夫を活(い)かすことができる社会にしなくてはならない」とつづった。

記事ではこの記述の後に「若者を応援する若手議員の会」の発足やら若年層の雇用問題に関する提言の話やらがちょこっと載ってるけれど、はてな界隈では「待ち組」対策よりも「待ち組」の持つどす黒いまでのネガティブな意味合い(or意図)への違和感が相次いでいる罠。おかわいそうに。


そもそも、猪口女史やら小泉総理やらが「十分に戦った敗残兵」とする負け組も、「ロクに動きもせずに何かが降りてくるのを待ち続けているだけ」とする待ち組(=無定職若年層)も、場合によっては勝ち組も、何かしたりしなかったりしながら不況とか不安定な社会情勢という雨が止むのを待ち続けている「待ち組」に変わりないのではなかろうか。
件の発言で一緒くたにされてるフリーターとニートも、「ある程度積極的に待っている」か「消極的に待っている」かの違いしかないと思う。コンビニまで走ってビニール傘を買って雨の中歩くか、迎えが来るまで雨宿りをしてるかくらいの違いだろう。
というか、漏れにはこの発言が「負け組はもう十分頑張ったんだからもう何もしなくていいよ」という風にも読める。もしかしたらこの発言は負け組にものすごく失礼なんじゃないか。「辛酸をなめきった我々がそんな薄っぺらい慰めで癒されると思ってるのか」と思う負け組もいるんじゃないのか?

(追記)小泉メルマガの中には「負け組が再挑戦出来るような云々」という文面があるらしいのでそう受け取られることはないかもしれない。でも負け組(=待ち組の一種)としては「そんなお慰みはいい」という感じなのかもなぁ


そして最後にはてな界隈で見つけたネタ。
「俺は準備に忙しいからな」byアンテナショップ@bloodhound
待ち組だ! 確かに奴は待ち組だ! 天の道を征き総てを司る待ち組! 1話でも「おい…お前はいつまで俺を待たせるつもりなんだ…」って逝ってたしなぁ。*1

*1:あんまり関係ないけど種死のキラもニートだし待ち組だったよなぁ