漏れとタバコ

タバコの話が出てきたので、漏れもタバコにまつわる話をば。

漏れはタバコを吸いませんし、恐らく今後も吸うことはないでしょう。もちろんタバコの臭いがあまり好きじゃありません。
漏れがタバコ嫌いなのは、オヤジの影響でしょう。オヤジは物心つく頃からずっとタバコを吸っていて、家にいる間にタバコを吸わなかったことは(ある時期以降)一度もなく、オヤジ=「家に帰るとタバコをくゆらせているひと」という印象が強かったです。
オヤジ以外の家族は(ある時期まで)タバコを吸わず、むしろオヤジの吹き出すタバコの煙に悩まされていました。漏れは当然の如く嫌いで、兄貴は自分の部屋を持ったとき、オヤジでも自分の友達でも自分の部屋でタバコを吸うことを許しませんでした。
小学や中学の頃、保健の先生が何度か「タバコの害」というテーマでスライドやビデオを見せたりタバコの影響をじかに見せる装置(人間の上半身をかたどった装置で、本物のタバコを吸わすと肺を模した部分が汚れる)を使ったりした授業を見せました。そういうのを見るとやっぱりオヤジが気になるので帰ってくるなりオヤジに「タバコやめてー、体に悪いんだからー」と言って聞かせましたが、「そんなこと知ってるよ」「分かってて吸ってるけどやめられないんだなぁ」とかはぐらかすばかりでした。その事を保健の先生に話すと「タバコが体に悪いのも事実だけど、嗜好品だからなかなかやめるように言っても聞いてくれない人が多いのよね」といった返事が返ってきました。タバコの煙には(イヤではあるけれど)慣れっこなのでそれ以上しつこく言うこともありませんでした。あんまり強く「タバコやめて」って言えなかったのは、オヤジの体は気になるけれどそれ以上にタバコの煙がくさいからという理由の方が強く、タバコの煙に慣れっこになってたせいもあるかも知れません。

そんなオヤジが突如としてタバコをやめたと聞いたときにはびつくりしますた。オフクロにも知られずにひっそりとタバコをやめていたのです。オフクロが「オヤジがタバコをやめていた」のに気づいたのはやめてからしばらくたったころだと言います。あまりにひっそりとやめたので、もしかしたらやめたというより「吸わなくなった」といった方が近いかも知れません。親父自身も特に厳しい決意をすることなく何となく吸わなくなったと言ってたような気がします。禁煙の「き」の字も思いつかないオヤジだったのに、なぜタバコを吸わなくなったのかは誰にも分かりません。特に病気になったわけでもなく、逆にタバコを吸わなくなってから(というかタバコを吸わなくなった代わりにお菓子をよく食べるようになったので)太ったくらいでした。

対照的だったのは兄貴です。漏れ以上にタバコを嫌ってたはずの兄貴は、大学に入って突然タバコを吸うようになりました。大学2年の頃帰省してきた兄貴の持ち物にマルボロジッポー(いや、普通の100円ライターだったかも)を見つけたときにはめちゃくちゃ驚きました。当然の如く、兄貴の部屋を訪れたらカベがヤニでまっ黄っきになってました。

兄貴が何故タバコを吸うようになったのかについてはよく分かりませんが、オヤジがタバコを吸わなくなったよりは簡単なきっかけかも知れません。
タバコってのは比較的簡単に吸い始めることが出来ても、やめる理由やきっかけを見つけるのは難しいんじゃないでしょうか。実際今でもオヤジがタバコを吸わなくなった理由はよく分かりませんし。