タイタス

先週末借りた六本のうち最後まで残ってた「タイタス」鑑賞終了っす。
 いやいやなかなか面白かったです。ディカプリオの出てた「ロミオ&ジュリエット」と同じでシェイクスピアの劇をセリフをほぼそのままにしつつ現代劇風に仕立て上げてるんですが、基本的に古代ローマのイメージを多く残してあるあたりがちとロミジュリと違うとこですかね(確かアレは舞台をまるっきし現代に置き換えてたような)。舞台装置としてバイクやらクルマやらビリヤードやらビデオゲームやら缶(瓶)ビールやらも出てくるし衣装も現代的なデザインを取り入れてはいるけれど、舞台の基調はやっぱりローマ風。しかしローマを基調とした舞台と現代的な舞台装置が無理なく調和してるかというとそれは微妙…というかそういったものが出てくる必然性があったかどうかも疑問ではあります。まあでもそういうのもなかなか面白かったからいいんですけどね。
 物語自体は一言で言えば「ドキッ!?復讐だらけの血みどろ泥仕合」って感じですかね。それくらいなんか壮絶で、過度にきっついシーンはあまり無いにしても人体切断やらレイープやらのおかげで全体的にグロテスクな空気が漂ってます。つか復讐の鬼と化してカメラ目線でボソボソ「皆殺しにしてやる!」とか言ってるジェシカ・ラングが怖すぎです。ラスト近くでバッタバッタと人が死ぬとこがあってそこがものすごい瞬間的に盛り上がるんですが、最後に皇帝がヌッ殺されるとこで何故かいきなりバレットタイム(もどき?)になるとこが妙におかしかったです。そしてラストシーンの余韻も重いながらもじーんときてグー。
 ちなみに主人公のタイタス役はアンソニー・ホプキンスなんですが、ある箇所になって何故アンソニー・ホプキンスなのか分かりますた…皇后の二人の息子を殺したあたりで。自分で喰いはしなかったもののアレを振る舞うなんて!もしかしてアンソニー・ホプキンスにタイタスをやらせたのは○○パイを作って喰わせるためだけだったんじゃないのか?!
 というわけで、MVPはアーロン。物語の中で一番悪いヤシだけど悪の道貫き通しすぎで小気味良いです。いや悪いったら皇后のバカ息子どもも悪いけど単にバカなだけっぽいし(w